◎ 「神楽坂まち飛びフェスタ」にもスタッフとして参加されるなどして、この街に深く関わっていらっしゃるよしださんですが、おつきあいの始まりは、イラストの仕事がきっかけだそうですね。
ええ、一時期あまりに仕事がない私を見かねて、友人が仕事を紹介してくれたんです。そこで作った冊子が、たまたま「かぐらむら」を製作されている方の目に留まって。そこからですね。

◎ たしか「かぐらむら」の最初の頃から参加されていたと思うのですが、そこからぽち袋のプロジェクトにつながって行くんですね。
最初からぽち袋を作ろうと思った訳ではないんですよ。最初は「神楽坂のお土産を作って欲しい」という話でした。でもポストカードはありきたりだし、レターセットもいまひとつ粋な感じがしないでしょ。それならばここはもともと花街だし、芸者さんもいる。小粋な感じのものにしようと長岡さん(注1)相談をして出てきたアイデアがぽち袋でした。
◎ 手のひらに隠れるくらいの、あのサイズが可愛いですよね。あと主役の黒ネコ。彼の登場も最初からですか?
ぽち袋を取り扱っているお店のひとつ、山下漆器店にて
長岡さんがぽち袋についていろいろ調べてくださって…そこから相談して手のひらに隠れるくらいのちょっと小振りなサイズとか、三枚組とか。いろいろ決めていきました。そうして今度は絵柄を考える段になって、花街のイメージを出して行くなら、まず黒ネコじゃないか、となったんですね。
◎ なんとも愛らしいキャラクターですが、黒ネコは得意のキャラクターですか?
ええ、ネコや動物は書き慣れてはいました。というのも、以前「ペット大図鑑」というウェブサイトで、いっぱい犬やネコを描きまくったことがあるんです。だから街を歩いていて犬やネコに会うと、それを「形」として見るようになってますね。ただ黒ネコを擬人化するかどうかは、ちょっと話し合いましたけど。
◎ ひょっとして街を歩いているとネコレーダーが働くとか?
自分の住んでいる街には、知り合いの…「友ネコ」が沢山居るんですが、こちら(神楽坂)では私あんまり猫に出会わないようです。やはり住人でないと馴染みのネコはでき難いようですね。だからここではむしろ犬レーダーの方が強いようです。「あ、この犬。今日も散歩している」とかね。

路地裏のふくねこ堂まえで、店主のルイくんとおしゃべり
◎ でもそうして生まれた黒ネコはすっかり人気者ですね。
実はあの「座敷ネコ」シリーズですが、ネコの行動が横に描いてある時刻…子、丑、寅、卯…とする12刻にあわせてあるんです。もっとも今のところ9枚で、一日の完成までにあと3枚なのですが。こんなこと誰も気づかないだろうと思っていたら、ちゃんと気にしてくれる人がいて、問合せがあるようなんです。抜けているのは、酒飲みにとって一番描き難い時間帯、朝方から午前中なんですけれどね(笑)。
◎ 他にも芸人さんのシリーズとか、いろいろなモチーフがありますね。
絵柄は基本的に相談しています。一人の頭より、二人、三人の方がいいアイデアも生まれますし。でも牡丹と紅葉と蝶の柄の組み合わせがあるんですが、あれは自分だけで考えて進めちゃったんです。私けっこう花札が好きなんです(笑)あの絶妙なバランス感覚が好きで、これをもっと可愛らしく、女の子向けにしたらきっと好まれるだろうなという気持ちが…でもなにより自分が欲しいという願望をかなえるために作ったのですが(笑)すんなり企画が通って。花札も作ってみたいですね。
| 次のページへ → |








